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2025.04.01   最新情報

【実務担当者向け】令和6年の在留資格取消件数と、企業が知っておくべき取消事由の具体例

出入国在留管理庁が公表したデータによると、令和6年(2024年)における在留資格の取消件数は全国で1,184件でした。

前年(1,240件)からやや減少したものの、依然として高い水準にあり、企業としての管理体制の強化が求められています。

特に多い取消対象の在留資格は「技能実習」と「留学」です。

在留資格別の内訳をみると、以下のような傾向が見られます。

在留資格 件数 割合
技能実習 710件 約60%
留学 312件 約26%
技術・人文知識・国際業務 69件 約6%

このように、技能実習生の在留資格取消が全体の半数以上を占めていることは、特に留意すべき点です。

在留資格取消の主な理由(取消事由)

在留資格の取消は、出入国管理及び難民認定法(入管法)第22条の4に基づき、下記のような場合に行われます。
令和6年に多かった取消理由(※上位3つ)は以下のとおりです。

1. 第6号事由:虚偽の申請(最も多い)
【例】
• 本人が実際には就労する意思がないのに「技術・人文知識・国際業務」として就職する旨を申請
• 語学学校に通う意思がないにもかかわらず、「留学」の資格で入国
→ 書類の虚偽記載や名義貸しによる申請が対象。企業が受け入れる場合も、面接や在籍確認の徹底が求められます。

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2. 第5号事由:在留資格に応じた活動を3か月以上行っていない
【例】
• 技能実習生が入社後すぐに失踪し、実習先での活動を放棄
• 留学生が学校に通わず、アルバイトばかりしている
→「活動実態のない滞在」が対象。企業や教育機関は日々の出勤・出席管理が非常に重要です。

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3. 第2号事由:資格外活動を繰り返し行った
【例】
• 「留学」の資格で在留しながら、週28時間を超えるアルバイトを継続
• 技能実習生が指定業務以外の現場(飲食店など)で働いていた
→ 不正就労を容認・黙認していた場合、企業側も不法就労助長罪に問われるリスクがあります。

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【企業への注意喚起】知らなかったでは済まされない
在留資格取消は外国人本人の問題と思われがちですが、実際には受入企業の管理不備が背景にあるケースも多く見られます。
実務上のリスク管理ポイント
• 在留カードの確認と定期的な更新チェック
• 本人との意思疎通の徹底(業務内容の齟齬防止)
• 職務内容が在留資格に合致しているかの精査
• 出勤・実習・授業の記録管理
• 資格外活動許可の範囲外業務をさせていないか確認

特に留学生を多く受け入れている事業所では、大学・専門学校や日本語学校との連携強化も必要です。

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まとめ:企業にも求められる「共通責任」
在留資格取消の件数は今後も一定水準で推移する可能性があります。企業としては「法令遵守」だけでなく、外国人材が安心して働ける環境整備に努めることが、長期的な戦力化にもつながります。
取消事例を“対岸の火事”とせず、他山の石として就労管理体制の見直しを行いましょう。

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※参考:
• 出入国在留管理庁「令和6年における在留資格取消件数について」
(https://www.moj.go.jp/isa/content/001435129.pdf)
• 入管法第22条の4(在留資格取消)
• 出入国在留管理庁 報道発表資料【13_00052】(https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_00052.html)

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