2025年に向けて、特定技能制度に関する重要な改正が行われました。
主な変更点は、
①特定技能の「介護」「工業製品製造業」「外食業」分野での業務内容が拡大されたこと、
②特定技能雇用外国人の面談・届出が年に1回に軽減されたこと
の2点です。
本記事では、上記2点の変更点について詳しく解説します。
—特定技能制度の変更点と最新の改正ポイント
2025年(令和7年)3月11日、閣議決定により、特定技能制度の運用方針が改正されました。今回の改正では、介護分野、工業製品製造業分野、外食業分野の3分野において、特定技能外国人の就労範囲が拡大されることとなりました。本記事では、これらの変更点および特定技能外国人に関する面談義務の緩和について詳しく解説します。
分野別の主な変更点
(1)介護分野
これまで認められていなかった特定技能外国人の訪問系サービスへの従事が可能となりました。
従来、特定技能の介護分野では、主に介護施設内での業務に限られていましたが、今回の改正により、自宅訪問による介護サービスを提供できるようになりました。
ただし、訪問介護等の業務に従事するためには、以下の条件が求められます。
- 介護職員初任者研修課程等を修了し、介護事業所等で1年以上の実務経験を有すること。
- 受入事業所が以下の事項を遵守すること:
- 外国人介護人材に対し、訪問介護等の基本事項に関する研修を実施。
- 訪問介護等の業務に従事する際、一定期間責任者等が同行し必要な訓練を実施。
- 訪問介護等の業務内容を丁寧に説明し、外国人介護人材の意向を確認しながらキャリアアップ計画を作成。
- ハラスメント防止のための相談窓口の設置。
- 不測の事態に対応できるよう、情報通信技術の活用を含めた環境整備を実施。
施行日は技能実習が令和7年4月1日、特定技能は令和7年4月中(予定)とされています。
具体的な業務としては以下が挙げられます。
- 食事介助:利用者の自宅を訪問し、食事の準備や摂取の補助を行います。
- 入浴介助:利用者が自宅の浴室で安全に入浴できるようサポートします。
- 排泄介助:トイレ介助やおむつ交換などを行い、利用者の健康管理を支援します。
- 家事援助:掃除、洗濯、買い物などの日常生活のサポートを行い、利用者の生活環境を整えます。
- 見守り・会話:利用者の健康状態を把握しながら、日常のコミュニケーションを通じて生活の質を維持します。
(2)工業製品製造業分野
特定技能外国人の適正かつ円滑な受入れを推進するため、新たに民間団体が設立され、受入れ機関はこの団体への加入が義務付けられました。
これにより、特定技能外国人の就労環境の適正化と支援体制の充実が図られます。
また、特定技能外国人の活躍の場が広がり、製造業のさまざまな工程での業務が可能となります。
具体的な業務内容は以下のとおりです。
- 自動車部品の製造・組立:エンジンやトランスミッションなどの部品を製造し、組み立てる作業。
- 電気・電子機器の組立・検査:スマートフォン、家電製品、半導体などの部品の組み立てや品質検査。
- 精密機械の加工:旋盤やフライス盤を用いた金属加工や精密部品の製造。
- 溶接・板金加工:金属材料の溶接やプレス加工などの作業。
- 塗装・仕上げ:自動車や機械部品の塗装や表面仕上げ。
(3)外食業分野
今回の改正により、これまで認められていなかった風営法の許可を受けた旅館・ホテルにおける特定技能外国人の就労が可能となりました。
調理場・食事処・宴会場等での「接客」、「飲食物調理」、「 店舗管理」が認められます。
具体的な業務内容は以下のとおりです。
- ホールスタッフ(接客):宿泊施設内のレストランやカフェでの注文受付、配膳、片付け。
- 調理業務:ホテルや旅館内のレストランにおける調理、食材の仕込み、盛り付け。
- 店舗管理:レストラン予約やマネージメント業務。
特定技能外国人の面談と届出義務が緩和
これまで、特定技能外国人を雇用する企業には年3回の面談と届出の義務が課されていましたが、今回の改正により年1回へと緩和されました。
具体的には、
- 対象となる面談:企業担当者と特定技能外国人との定期的な面談。
- 目的:労働環境の確認、悩みや問題の相談、適正な就労状況の維持。
- 変更点:従来の年3回の面談が義務付けられていたが、今回の改正により年1回の実施でよくなった。
- 届出の提出頻度も年3回から、年に1回に変更されます。
従来より、雇用企業側の負担が軽減される形となります。
まとめ
特定技能制度の改正により、介護・製造・外食業界での外国人雇用の選択肢が広がり、業務範囲が拡大しました。
また、特定技能外国人の面談義務の緩和により、企業の負担が軽減されました。
今回の改正は、人手不足が深刻化している業界にとって大きな変革であり、企業にとっても特定技能制度を活用する重要な機会となります。
今後、特定技能制度を適切に活用し、外国人材を迎え入れる環境を整備することが求められます。
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詳しくは、法務省の公式サイト(https://www.moj.go.jp/isa/03_00123.html)をご確認ください。
特定技能の変更点の出典元: https://www.moj.go.jp/isa/content/001434993.pdf